金融教育とは?これからの時代に必要な知識
金融オンライン
日本の学校教育では、金融に関する知識や意義を教える機会がとても少ないのが現状ですよね。
そのため、若いうちから金融や経済に関して深く知る機会はほとんどありません。人によっては、お金や金融という言葉に対して、漠然とした抵抗感を覚えているかと思います。
金融教育は、お金に対する誤った認識を改める機会につながりますし、子供のうちから家計管理および生活力をつけることができる機会なのです。
そこで今回は金融教育の意味と目的、必要性についてご紹介していきます!
この記事は20年以上金融サービスを提供してきたソモ㈱が執筆しています。
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その1 金融教育は生活力をつける教育
金融教育は、生活に欠かすことのできない”お金”や関連分野の学習を通じて、生きる力を養う教育を指します。日本銀行に事務局を置く金融広報中央委員会が中心となって、2022年度より学校に金融教育を導入できるようサポートや広報含め展開しています。
それでは、まず金融教育の意味や目的など、基礎的な部分について確認していきましょう。
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●お金の仕組みを理解するー
金融教育とは、お金や金融の関する仕組みや知識を学び、自身の生きる力につなげていく教育のことです。同教育における「金融」は、主にお金の流通やサービスなどといった広い意味を含んでいるのが特徴です。
そして、金融教育では資産運用といった内容だけでなく、家計管理や融資の適切な考え方などお金全般の仕組みを理解できるようになります。
たとえば無計画に消費者金融でお金を借り過ぎてしまうといった事態は、金利や収支バランスについて理解・学習し、防ぐことも可能です。
●お金や金融を通じて社会や生活を現実的に考えるー
昨今、キャッシュレスやオンラインサービスなど、これまで目に見える形で体験できたものが次々と電子化されています。
そして多くの子供たちも、オンラインサービスなどに触れる機会が増えています。しかし、実社会でのさまざまな社会体験や学ぶ機会は、家族のサポートや自分自身で積極的に関わらない限り減ってしまう側面もあります。
そこで金融教育は、社会体験なども含めた学習も大切な要素として捉えていくことが特徴です。
その2 社会や経済の大きな変化と金融教育
日本は金融教育が他国と比較して遅れていると考えられています。
しかし、「金融教育を受けていないけれど、社会で生きていける」などといったように、金融教育の必要性を感じない方もいるのではないでしょうか。
金融教育がなぜ必要と考えられているのか、意義や必要性を確認していきましょう。
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●自分自身でお金や仕事を考えなければいけない時代ー
高度経済成長やバブル景気といった時代は、多くの業種で利益を出しやすい状況でした。
しかし、バブル崩壊後は低金利政策やアジア通貨危機、リーマンショック、東日本大震災、新型ウィルスによる営業自粛や新しい生活様式などといった事象から、終身雇用を含む従来型の生活設計は変わりつつあります。また、少子高齢化も変化の要因です。
金融教育は、1人1人が経済や生活、環境、仕事を深く考え理解し、課題解決しながら生きていく上で、役立つ知識や思考力を身に付けることができます。
これからの社会を支える若者は、大きな変化を迎えている社会を生きていく上で特に金融教育を受けるのも大切です。
●お金に対する実感が湧きにくい環境ー
物やサービスの充実した現代を過ごす子供たちにとっては、お金と経済、労働、商品の価値などに気付きにくい環境です。また、インターネットで誤った情報を覚えてしまうと、労働やお金に対する価値や必要性も理解しないまま成長し、無計画に借金を繰り返したりニートになったりといった可能性があります。
金融教育は、お金の意味やリテラシーも学習できるため、物や情報にあふれた環境で生きる若者が正しい知識を身に付ける良い機会です。
その3 まとめ
金融教育は、資産運用といった内容だけでなく「お金とは何か」「お金と社会の仕組み」など、社会を生きる上で大切な考え方や知識を身に付けることができます。
もちろん若者だけでなく、お子さんのいるご家庭や社会人も金融に関する知識も身に付けるメリットはあります。
みなさまも「お金」に対する古い価値観を捨てて、金融教育について考えてみませんか?