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これだけは知っておきたい特定商取引法と消費者取引に関わる法律知識

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これだけは知っておきたい特定商取引法と消費者取引に関わる法律知識

インターネットを使った販売が多く普及している現在、個人でも気軽に販売することができるようになりました。しかし法人は元より個人で販売する場合でも特定商取引法や消費者取引に関する法律は適用されます。

つまり知らなかったでは済まないことがあります。そこでこれだけは知っておくべき特定商取引法と消費者取引に関わる法律知識をご紹介します。

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特定商取引法とは

特定商取引法とは

特定商取引法の成立は古く、昭和51年に成立しました。当初成立した背景は、過剰な訪問販売や勧誘行為を規制したものです。そしてインターネットの普及からネットを通じた販売が当たり前になり、特定商取引法も時代に合わせて改正がされてきました。

特定商取引法の主な対象をご紹介します。

・訪問販売
訪問販売は、販売業者が自宅等に訪問して契約するものです。

訪問販売には、押売りやキャッチセールスで自分にとって不必要な商品を購入させられることがあったため、消費者を守るために一定期間無条件で解約ができるクーリングオフの制度が誕生しました。訪問販売の主なものとして、昔は「富山の置き薬」が有名でしたが、今では電気、ガス、水道等の住宅設備に関するものや新聞の購読契約があります。

・通信販売
通信販売は、テレビや雑誌、インターネットを通じて購入の申込みをして契約するものです。

通信販売には、チラシやキャッチセールス、インターネットサイトの誇大広告によって自分が思ってもいないものを購入してしまうことがあります。Amazonや楽天といったポータルサイトを通じた購入や自社のホームページサイトから商品を購入するものも特定商取引法の通信販売に該当します。

・電話勧誘販売
電話勧誘販売は、販売業者が電話を自宅等にかけてその電話内で契約するものです。

電話勧誘販売には、学習教材の販売や不動産投資に関するもの等があります。電話勧誘は、無差別に電話するものもあれば以前に購入した人に対して電話する場合があり、その中には社名を出さないこともあります。

ここでは主な対象として、訪問販売、通信販売、電話勧誘販売についてご紹介しました。

特定商取引法に基づく表記について
インターネットで商品を購入する際に、そのインターネットサイトに「特定商取引法に基づく表記」がされています。この表記には、販売業者に表示義務項目が定められており、必要な情報を記載しなければいけません。

「特定商取引法に基づく表記」の主な記載項目は、次のとおりです。

・販売業者
 法人の場合は法人名、個人の場合は個人名を表示します。
・統括責任者
 法人の場合は法人の代表者名、個人の場合は個人名を表示します。
・所在地
 本社や本店の所在地、添付がない場合は住所を表示します。
・電話番号
 連絡先の電話番号を表示します。
・メールアドレス
 連絡先のメールアドレスを表示します。
・商品代金
 商品代金を表示します。
・商品代金以外の必要料金
 商品代金以外にかかる料金をすべて表示します。主なものとして送料、消費税等です。
・お支払い方法
 銀行振込、クレジットカード等の支払方法を表示します・
・引渡し時期
 商品の引渡し時期を表示します。
・申込有効期限
 申込みがいつまで有効なのか、そして品切れの場合の対応について表示します。
・不良品
 不良品の交換や返金の条件を表示します。

これは一例で、必要に応じて表示するものを加えたりします。

消費者契約とその保護

消費者契約とその保護

消費者と販売業者であれば、消費者の方が立場は弱くなります。

それは、販売業者が様々の方法で販売してくるものに対して消費者はその販売されているものに対して知識が少なかったりするためです。

そのため消費者を守るための法律として特定商取引法や消費者契約法が定められ、消費者契約法は平成13年に制定されました。

消費者契約法には、不当な勧誘に関する契約の申込みやその承諾を取消しすることができます。

不当な勧誘には、事実に反する告知、不確実なことに対して断定的な言い方の告知、不利益になる事実を隠した告知があります。これらの告知をされた場合、契約が成立したとしても取消しができます。

また訪問販売等で販売業者が退去しない場合や、来店した消費者が帰ろうとしても執拗に勧誘した場合も、同様に取消しの対象です。

次に不当な契約条項の記載がある場合、その条項はそもそも効力がない状態として無効となります。

不当な契約条項として、
・販売業者の損害賠償責任を免除する条項
・消費者が支払う違約金等の金額を過大に設定する条項
・年14.6%を超える遅延損害金を定める条項
・消費者の利益を一方的に害する条項(クーリングオフを認めない等)
があります。

不当な勧誘や不当な契約条項に対して取消しや無効を定めているのは、消費者の立場が販売業者と比べて弱いため、その消費者を保護するために法制化されました。

クーリングオフ

クーリングオフ

クーリングオフとは、契約したものに対して一定期間無条件で申込みの撤回や解約ができる制度です。

この場合の契約は一定の契約に限られ、訪問販売や電話勧誘販売のほとんどは対象となりますが、通信販売等の契約は対象になりません。

クーリングオフ期間の主なものは、契約書面を受取った日から8日間です。その他取引の仕方によって日数が異なります。

また契約する際に「解約を受付けない」という文言が契約書類に記載がある場合でも、クーリングオフ対象の契約であれば、契約の解除ができます。そのため不当に消費者の権利を侵害するような文言を契約書類に明記し、それに消費者が承諾したとしてもそもそも無効となります。

まとめ
特定商取引法と消費者取引に関わる法律知識として、主に3つに絞ってご紹介しました。

消費者が保護されるのは、消費者が販売業者と比べて弱い立場にあるためです。そのため必要な「権利」として法制化されてきました。

最後に2点大切なことをお伝えします。それは単にお金儲けするのではなく消費者に価値を提供すること、そしてこれまでご紹介してきたように消費者が持っている「権利」を侵害しないことが大切です。

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