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生活困窮者自立支援制度とは?債務整理の種類とデメリットを紹介

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生活困窮者自立支援制度とは?債務整理の種類とデメリットを紹介

生活困窮者自立支援制度は、経済的に困窮する人なら誰でも相談できる、頼りになる制度です。

しかし、どのようなことを支援してくれるのか知らない人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、生活困窮者自立支援制度の支援内容や、借金を減額するための手続きを解説します。

生活困窮者自立支援制度とは

生活困窮者自立支援制度とは、経済的に困窮して、最低限度の生活ができなくなる人に対して、さまざまな支援をするための制度です。

生活に困窮する理由は、職に就けない・病気を抱えている・家族に問題がある・住む場所がない・借金を抱えている、など人によりさまざまです。

それぞれが抱えている課題を専門の支援員と一緒に解決して、一歩ずつ自立に進んでいくことを目指しています。

この制度は、2015年4月に施行された「生活困窮者自立支援法」に基づいています。

生活困窮者自立支援法が施行されるまでは、高齢者や児童など・障害者など、分野ごとの支援がおこなわれていました。

しかし、行政の区分に属さない生活困窮者も多く、支援制度から漏れてしまう人がいました。

すべての人を漏れなく支援するために制定されたのが、生活困窮者自立支援制度です。

生活に関するさまざまな支援制度

生活困窮者自立支援制度では、債務整理や住まい・家計改善など、多方面から困窮者を支援します。

ここでは、生活に関するさまざまな支援制度を紹介します。

債務整理の支援

借金の返済に追われて、生活にお金を使えず、食べるものもままならない困窮者は多くいます。

コロナ禍で職を失ったり、給与が減少したりする人は増加傾向にあります。

生活困窮者自立支援制度では、弁護士など専門の機関と連携して、債務の削減に取り組みます。

借金を減らすには、以下の方法があります。

  • 任意整理:返済の負担を減らすために金利や分割回数などを貸金業者などと交渉する
  • 民事再生(個人再生):裁判所に借金の返済が難しいことを認定してもらい、借金を減額して返済する
  • 自己破産:借金の返済が難しい場合に、裁判所に返済を免除してもらう

借金の返済額が減ったり、返済を免除されると生活に余裕が出ますが、クレジットカードやローンを一定期間利用できなくなる・破産したことが官報に掲載されるなどのデメリットもあります。

支援員と相談をして、どのように借金を減らしていくのがベストか考えてください。

家賃の支給

離職や病気などやむを得ない事情により、住居を失った、または住居を失う恐れがある人に対して、住居確保給付金を支給します。

給付期間は原則3ヵ月で、一定の条件を満たせば最大9か月受給可能です。

住居確保給付金を受給する条件として、ハローワークなどで求職活動をおこなう必要があります。

家計改善の支援

借金をしたり、日々の生活費が足りない人は、そもそも家計の収支を把握できていないケースが多いです。

家計改善の支援では、支援員が相談者の家計の状況を把握して、必要な情報の提供やアドバイスをおこないます。

対象となるのは、次のような人です。

  • 家賃や水道光熱費、税金などを滞納している人
  • 多重債務や多額の借金があり返済が困難な人
  • クレジットカードに頼り買い物をして借金がいくらか把握していない人

家計改善の支援では、家計の見える化に重点を置いています。

レシートや預金通帳・給与明細などから家計の収支を把握して、どのように改善するか検討します。

相談者のライフイベントに応じて、数年先まで家計の収支の計画を立てて、家計を改善していくのです。

同時に、相談者に対してさまざまなアドバイスをして、自立した生活ができることを目指します。

一時的な住居の貸し出し

住まいを無くした人は、ホームレスになったり、ネットカフェで暮らしたりと、不安定な生活を続けることになります。

住居のない人に対して、一定期間宿泊場所や移植を提供するのが、一時生活支援事業です。

住居が提供されている間に、仕事を見つけられるように相談員と活動をします。

子どもの学習支援

貧困世帯の子どもは、十分な学習環境が与えられずに、貧困が連鎖することが多いです。

貧困の連鎖を防ぐために、生活困窮世帯の子どもと親を対象に、学習支援や生活習慣・育成環境に関する助言をおこないます。

具体的な支援内容は自治体により異なりますが、個別指導学習形式で勉強に取り組む習慣作り・子ども食堂と提携して食事の提供・卒業後の進路相談などをおこなっています。

債務整理をするとデメリットはある?

個人再生や自己破産をすると、ブラックリストへの登録や官報公告などの不利益を被る可能性があります。

ここでは、債務整理をすることのデメリットについて解説します。

ブラックリストへの登録

任意整理や個人再生・自己破産をすると、ブラックリストに登録されます。

ブラックリストとは、信用情報機関の事故情報に個人の信用情報が登録されることです。

ブラックリストに登録されると、以下の行動が制限される可能性があります。

  • クレジットカードの作成や使用
  • アパートやマンションを借りる際の賃貸契約
  • 金融機関からの借り入れ
  • カーローンや住宅ローンなどの融資

一般的に、一度ブラックリストに登録されると、5年間は情報が掲載され続けます。

個人再生や自己破産などは、安易に利用するものではありません。

しかし、日々の食べるものに困っている人は、まずは支援員に相談して、法的手続きを検討しましょう。

官報公告

裁判所に個人再生や自己破産が認められると、氏名や住所が官報に掲載されます。

個人再生や自己破産をすると、利害関係者に大きな影響を与えるため、官報で広く国民に知らせる目的があります。

官報は裁判所前の掲示板や、インターネット上で見ることが可能です。

ただ、名前や住所が公表されるからといって、日常生活に大きな影響は出ない可能性が高いです。

普通に生活をしていて、官報を目にする機会はめったにありません。一度も見たことがない人が、ほとんどではないでしょうか。

そのため、知り合いや職場の同僚などが官報を見る可能性はゼロに近く、日常生活にほとんど影響は与えません。

職業の制限

自己破産をすると、制限される職業があります。以下の職業の人は注意しましょう。

  • 貸金業
  • 教育委員会の委員
  • 行政書士や司法書士・社会保険労務士・税理士などの士業
  • 警備員
  • 建築士
  • 銀行の取締役、監査役、執行役
  • 質屋
  • 生命保険募集人 など

職業が制限されるのは、破産手続き開始から復権までです。

借金が免責された時点で復権となり、再び上記の仕事に復職できます。

なお、個人再生の場合は、職業の制限はありません。

まとめ

生活困窮者自立支援制度とは、経済的に困窮している人に対して、さまざまな支援をする制度です。

具体的には、債務整理や住まい・就職・子どもの学習などを支援します。

支援を申し込むと、支援員とともに問題を解決するために、さまざまな機関と連携します。

借金がある人は、家計を見える化して収支の改善に取り組みます。

返済が難しいと判断されると、任意整理や個人再生・自己破産など法的手続きに入ります。

個人再生や自己破産は、ブラックリストへの登録や官報公告など、デメリットもあります。

支援員と十分に相談して、どのように借金を返済するのがベストか判断してください。

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