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【初心者向け】組込型金融を分かりやすく解説!身近な具体事例も紹介

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【初心者向け】組込型金融を分かりやすく解説!身近な具体事例も紹介

組込型金融は、私たちの生活を裏で支える金融の仕組みです。

多くの人が組込型金融のサービスを利用していますが、実際にどのようなものか知らない人も多いのではないでしょうか。

この記事では、組込型金融の概要やメリット・具体的な事例を解説します。

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この記事は20年以上金融サービスを提供してきたソモ㈱が執筆しています。

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組込型金融とは

組込型金融とは、金融事業者ではない一般の企業が、自社のサービスに金融機能を組み込むことです。英語では、エンベデッドファイナンス(Embedded Finance)といいます。

組込型金融は世界中で導入が進んでいて、特に金融先進国のアメリカでは多くのサービスが登場しています。

組込型金融には、以下のような種類があります。

  • 銀行機能:預金、融資、口座振替など
  • 決済機能:クレジットカード、QRコード決済など
  • 保険機能:損害保険、生命保険など
  • 貸付機能:キャッシング、ローンなど
  • 投資機能:株式、債権、投資信託など

日本国内では、組込型金融による決済機能の提供が増えています。インターネットショッピングをする際に、代金の分割払いや融資を提供しているのを見たことがあるのではないでしょうか。

組込型金融の構造

組込型金融には、役割の異なる3つのプレイヤーがいます。

  • Brand:顧客に埋め込み型金融のサービスを提供する
  • Enabler:ブランドとライセンスホルダーにAPIを提供して仲介する
  • Licence Holder:銀行免許を保有して金融機能を提供する

ブランドはECサイトの運営企業や流通業など、顧客と直接接点を持つ企業です。自社のサービスに金融サービスを埋め込み、顧客に提供します。

ライセンスホルダーは銀行免許を保有しているため、ブランドに自社の金融機能を提供することが可能です。

上記2つのプレイヤーは、イネーブラーが開発したAPIにより仲介され、顧客に金融機能を提供できます。APIとは、アプリケーション・プログラミング・インターフェースの略で、プログラムとプログラムを繋げる役割があります。

型金融が主流になる前は、利用者はブランドとライセンスホルダーの両方と個別に契約をする必要がありました。しかし、組込型金融により、ワンストップでサービスを利用できるようになったのです。

組込型金融が注目される理由

組込型金融は、IT技術の発展や法規制により注目度がアップしてきました。

ここでは、組込型金融が注目される理由を解説します。

IT技術の発展

組込型金融は、IT技術の発展とともに大きく進歩しました。

スマートフォンやタブレットの普及により、キャッシュレス決済を利用する人が増えたためです。

スマートフォンなどで通販を利用する場合、キャッシュレス決済をする人がほとんどです。キャッシュレス決済に、組込型金融は欠かせません。

IT技術が発展するにつれて、今後も組込型金融を利用する人が増えるでしょう。

法改正による規制緩和

組込型金融が注目されるのには、法改正も大きく影響しています。

まず、2017年5月に改正された銀行法により、金融機関にオープンAPIを実装する努力義務が課されました。

金融機関のオープンAPIを利用すると、ログインIDやパスワードをサービス提供者に知られずに金融機関のデータにアクセス可能です。

例えば、家計簿アプリを利用する際に、アプリ提供者にパスワードを知られずに、預金残高をアプリに反映できます。

2021年11月施行の「金融サービス仲介に関する法律」により、金融サービス仲介業が創設されました。金融サービス仲介業に登録すれば、銀行・証券・保険などのすべての金融分野での仲介が可能です。

金融サービス仲介業を活用すれば、一つのアプリで決済だけでなくローンを組み、保険に加入することもできます。

これらの法律の緩和により、組込型金融が発展する土台ができ、急速に浸透していきました。

組込型金融のメリット

組込型金融は、顧客満足度を向上させ、売上アップも見込めます。

ここでは、組込型金融のメリットを解説します。

顧客満足度の向上

組込型金融は、従来のサービスに金融サービスを追加できるため、利便性の高いサービスになります。

例えば、商品を購入する際に、分割払いやクレジットカード決済を提供すれば、余計な手続きは不要でお買い物が完結します。その他にも、BNPL(Buy Now,Pay Later)など新しい決済も導入可能です。

さらに、高額な商品や壊れやすい商品の場合、保険への加入もできるため、ユーザーは安心して購入できるでしょう。

金融サービスを気軽に利用できる

組込型金融の普及により、利用者にとって金融サービスが身近になり、気軽に利用できるように変化しました。

インターネット通販での商品購入の際に、決済をするだけでなく、その他の金融サービスがシームレスに繋がるためです。

例えば、これまではショッピングローンを組むには、金融機関が運営するサイトに移動して手続きをする必要がありました。

しかし、組込型金融では、商品を購入するサイトでローンの手続きが可能です。

実際に、キャッシュレス決済で使用される〇〇PAYは、組込型金融の仕組みを利用しています。知らないうちに、あなたも組込型金融のサービスを利用しているのではないでしょうか。

組込型金融の具体事例

ここでは、組込型金融をイメージしやすいように、具体事例を紹介します。

MoneyForward Pay

MoneuForwardは、企業や個人事業主向けに提供されている会計ソフトです。

MoneyForward Payは、専用のクレジットカードと連携することにより、使用履歴がリアルタイムで反映されます。さらに、会計ソフトに自動で仕訳が入力されるため、会計処理の手間を大幅に削減可能です。

また、カードを何枚でも発行でき、ポイントも還元されるなど、サービスが充実しています。

クレジットカードの管理に悩んでいる経営者におすすめの組込型金融サービスです。

三井住友海上×Internet Secure Services サイバーセキュリティサービス

保険会社の三井住友海上とサイバーセキュリティ企業のInternet Secure Servicesが協業して、同社が提供するセキュリティ対策サービスに標準で保険が付帯するようになりました。

企業のシステムは常にハッカーにより狙われていて、データの破損や情報流出の機器に晒されています。入念なセキュリティ対策を施しても、すべてを防げるわけではありません。

万が一、サイバー攻撃により被害を受けた場合でも、保険により最大1000万円まで補償されます。

売上連動型ビジネスカードCycle

売上連動型ビジネスカードCycleは、ECサイトの売上に応じて利用可能枠が増えるクレジットカードです。

ECサイトでは、一般的に売上が入金されるまでは、資金が拘束されていて仕入などに使うことはできません。

しかし、Cycleは昨日までの売上に応じて利用限度額が増えるため、仕入や広告宣伝費などに使用可能です。

売上を活用して事業を拡大させたいときや、予想以上に商品が売れてすぐに追加仕入をおこなうときなどに便利です。

まとめ

組込型金融とは、金融業者ではない一般企業が、自社のサービスに金融機能を組み込むことです。預金や決済機能・保険などの金融サービスを組み込むことができます。

組込型金融は、IT技術の発展により次第に注目されるようになりました。特にスマートフォンやタブレットが普及して、キャッシュレス決済を利用する人が急増したことが一因となっています。

組込型金融は、商品の購入からローンの手続き・決済までシームレスでサービスを提供できるため、顧客満足度が向上します。また、多くの人が金融サービスに触れるため、金融業界の発展にも資するでしょう。

スマートフォンのアプリや、インターネット上のサービスには既に多くの金融サービスが組み込まれています。あなたも使用している可能性が高いため、意識してさまざまなサービスを利用してみてください。

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